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EVERY ONE
(公開日:2015.03.04)

新報告書「世界への警告:エボラ出血熱から世界保健システムに向けた教訓」を発表!(2015.03.04)

 
世界中に衝撃を与えたエボラ出血熱の流行は、特にギニア、シエラレオネ、リベリアの3か国に甚大な被害をもたらしました。エボラ出血熱は、何千人もの大人や子どもを、苦痛を伴う死に追いやっただけでなく、家族の死や、医療施設・学校の閉鎖などによりこれらの国のすべての子どもたちに深刻な影響を及ぼしています。

セーブ・ザ・チルドレンは、感染の予防や治療を行うため、現場での活動を続けてきましたが、こうした現場での努力と共に、国際社会がこの危機からの教訓を一刻も早く学ぶことが必要です。
この主張を世界に向けて発信するため、セーブ・ザ・チルドレンは、3月3日に新報告書「世界への警告:エボラ出血熱から世界保健システムに向けた教訓(A WAKE-UP CALL: Lessons from Ebola for the world’s health systems)」を発表しました。




この報告書では、エボラ出血熱の感染拡大の原因や対応から学べる様々な教訓の中でも特に、不適切な保健医療サービスの問題に焦点を当てています。
大きな被害を受けた3か国の医療サービスは、エボラ危機以前から、資金・人員・設備すべてが危機的に不足した状況にありました。貧困国の保健医療サービスは脆弱であり、エボラ発生後、瞬く間にその対処能力は限界に達しました。今回のエボラ危機のような大規模危機には対応できない制度だったことが、エボラウイルスがこれほど蔓延してしまった原因の一つです。


こうした状況は、エボラ出血熱が蔓延した3か国だけのものではありません。セーブ・ザ・チルドレンの調査によると、リベリアよりも保健へのアクセスが劣悪だと考えられる国は28か国もあります。これらの国は、エボラ危機は免れたとしても、将来的に様々な感染症が蔓延するリスクがとても高くなっています。
そして、今回の危機でも明らかになったように、人やモノが頻繁に行き来する今の国際社会では、1国での感染拡大が国際的な流行に繋がりかねません。


また、本報告書は、エボラ出血熱などの感染症がもたらす「緊急事態」が世界的な注目を集める一方で、保健医療サービスの不備から日々起こっている「日常的な緊急事態」―妊産婦や乳幼児の高い死亡率―はほとんど注目を浴びることがないことも主張しています。世界では毎日17,000人の子どもたちが5歳未満で亡くなっていますが、このうちのほとんどは適切な保健医療ケアが受けられれば防ぐことが出来たものです。
世界的に見ると、乳幼児の死亡率は減少していますが、いまだ、特に新生児や貧困層の子どもたちの死亡率は改善が遅れています。今後乳幼児死亡率削減を更に進めていくためには、より強固な保健医療制度が必要です。


すべての人に保健医療を提供することは、エボラ危機のような緊急事態に対応するだけでなく、世界中のすべての予防可能な子どもの死を終結させるためにも必要不可欠なものです。そして、本報告書の分析でも明らかにされるように、そのために必要な資金は調達可能なものです。
大きな危機を経験し、かつ次の15年間の開発目標の策定が進められている「今」こそ、国際社会が包括的な保健医療制度の構築に向けて、歴史的な転換を図るときです。以上を踏まえ、セーブ・ザ・チルドレンは、すべてのアクターに対して以下のような提言を行っています:

・ギニア、リベリア、シエラレオネが、新たなエボラ出血熱感染者数0を達成できるように国際的な支援を継続すること。
・シエラレオネ、リベリア、ギニアの保健医療システムの再構築に投資すること。
これらの国々、また国際的にも、国家レベルで疫病に対する危機管理計画を強化し、その策定に投資すること。
・全ての低・中所得国においてユニバーサル・ヘルス・カバレッジの制度構築にコミットし、包括的な保健医療サービスへの投資を向上させること。
・持続可能な開発目標が、予防可能な子どもの死の終結、格差の緩和とユニバーサル・ヘルス・カバレッジの支援にコミットするようにすること。

報告書全文(英語)はこちら
報告書概要(日本語)はこちら

 

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