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〜乳幼児の栄養に関するサポートと母乳育児推進事業Vol.3〜(2014.03.31)

フィリピン
(公開日:2014.03.28)

フィリピン台風30号被災者支援
〜乳幼児の栄養に関するサポートと母乳育児推進事業Vol.3〜(2014.03.31)

 

前回のブログでは、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが実施している母乳育児促進事業のご紹介をしましたが、今回はこの事業と相互補完的に行われている栄養補助食の配布をご紹介します。

 

6か月未満の赤ちゃんは母乳だけでも十分な栄養が接種できますが、6か月以降は母乳以外からも栄養を摂りはじめます。しかし、食べ物や安全な水が手に入りにくく、医療施設も不足している災害直後の被災地では、幼い子どもたちにとって栄養失調のリスクが高くなります。


こうした状況に対応するため、セーブ・ザ・チルドレンは、201312月から20142月にかけて、42村を対象に栄養補助食の配布を行いました。6か月以上24か月未満の子どもに対しては、プランピー・ドーズと呼ばれるピーナッツ・バターのようなペースト状のものを、24か月以上60か月未満の子どもには、高カロリービスケットを配布しました。これらは、調理をしなくてもすぐに食べられる栄養補助食で、災害後など緊急下においても封を開けてそのまま食べられるため、乳幼児にとって安全かつ貴重な栄養源となります。




配布時には、スタッフが住民に対して使い方の説明をします。一日に食べる量やタイミングのほか、家族と分けあって食べないこと、間食にはしないこと、などの注意点をあげていきます。


また配布時には、子どもと妊娠中の女性の栄養状態を簡易測定します。上腕周囲径、つまり二の腕の太さを測って、急性栄養不良の可能性がある子どもや女性がいないかチェックします。この測定方法は一見簡単に見えますが、測定位置が少しずれるだけで数値が変わってしまうため、正しい知識と経験が必要です。そのため、スタッフトレーニングで繰り返し練習をしてから、現場で地域の人たちにも測定方法を指導していきます。測定結果はまとめて数値を記録し、次の配布時に経過観察します。万が一、数値が悪く深刻な栄養不良が見られる場合には、医療機関へ照会し、治療が受けられるようにサポートします。

栄養状態の簡易測定後には、事前に準備した登録リストに従って、栄養補助食の配布を行います。受け取ると大事そうに抱えて家に帰る人、その場で一袋開けて食べてみる人など反応はさまざまですが、うれしそうに受け取る姿を見ると、スタッフの苦労も吹き飛びます。栄養補助食を受け取ったお母さんの一人は、次のように話してくれました。「台風で家が壊れて住めなくなってしまったのはつらいけど、家族みんなが無事でよかった。
4歳の子どもにはなるべく栄養があるものを食べさせたいと思っていたけどなかなか難しいので、高カロリービスケットは本当にうれしいわ。」






災害直後の緊急フェーズが終わり、栄養補助食の一斉配布はいったん終了となりました。今後は、急性栄養不良の子どもや妊婦など特定の人口層を対象にした補助食の配布に移っていきます。


台風30号がフィリピンを襲ってから約5か月。フィリピンでは雨季が終わり、暑さの厳しい夏がやってきました。災害後に様々な困難に直面しているお母さんと子どもが十分な栄養を取り、子どもたちがすくすくと成長できるよう、今後もセーブ・ザ・チルドレンはサポートしていきます。

(フィリピン駐在員 荒川)





 

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