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ミャンマー
(公開日:2021.11.24)

【ミャンマー】軍事クーデター以降7万6千人以上の子どもたちが故郷から避難

 
今年2月1日にミャンマー国内複数の場所で起こった武力衝突により7万6,000人以上の子どもたちが故郷からの避難を余儀なくされています[i] 。


ミャンマー西部チン州での火災の様子。セーブ・ザ・チルドレンの事務所も焼失した

子どもたちが避難した先はジャングルで、モンスーン期の豪雨を、ビニールシートと竹を使ってつくった避難場所でしのいでいます。家族は十分な食事もなく、1日1回の食事を分け合って食べています。

軍事クーデターが起こってから同国全域で20万6,000人が避難を強いられました。国連によると、最も多くの人が避難したのは南東部カヤー州で今年9月だけで約2万2,000人が故郷から避難しました。そして同州内で避難を余儀なくされている人は2万9,000人の子どもたちを含む7万9,000人います[ii] 。具体的には、デモソ(Demoso)という町で、9月に衝突が起こり、全住民が避難したため町には、まったく人がいなくなってしまいました。

国連の人権専門家は6月に「極度の食料不足や病気、爆発や衝突により大勢が死亡」する可能性があると警鐘を鳴らしていました。実際、食料をはじめとする緊急支援を届けることができず、避難を強いられた家族はお米を煮だしたスープだけで暮らしていると報告されています。

ミャンマー全土で続く衝突や支援活動への制限により避難している家族の多くは、避難先の地域の人たちからの食料や生活必需品の支援で毎日を暮らしています。

チェリーさん(33歳)は5ヶ月前にデモソにある自宅から家族全員で避難し、現在森の中で、ビニールシートでつくった避難所で暮らしています。3人目の子どもを妊娠していますが、保健医療サービスも利用できない森の中で出産予定です。
「いま感じている不安などを言葉にできません。出産予定日はもうすぐにもかかわらず、避難民キャンプにいるため生まれてくる子どものことが心配です。何でも手に入ったものを食べるしかないため栄養価の高い食事をすることなど考えることすらできません。そして出産後に、赤ちゃんに何を食べさせることができるのかも不安です。支援の食料や手に入るものを食べるしかないので、赤ちゃんに食べさせることができるものはありません。」

ウ・タンさんと家族は、5月に故郷デモソでの衝突が激しくなったため着の身着のまま避難しました。紛争で自宅は燃え、家財道具もすべて失い、自宅に戻ることができません。

「家族と一緒に逃げましたが、大切な身分証明書を数枚しか持ってこられませんでした。今は、丘の上の仮設シェルターに住んでいます。財産はすべて破壊され、家に帰ることもできません。食料を得るのはとても難しく、支援に頼らざるを得ません。ここにいる他の人たちも、私たちと同じように困難に直面しています。」

セーブ・ザ・チルドレンは、緊急の食料支援がなければ、今後数千人の子どもたちが極度の食料不足に陥ると考えています。私たちが今年4月に行った調査によると、カヤー州では、約6割の家族が農業で日々の食事を賄ってきましたが、戦闘により農業を継続できない状況にあります。

2021年初めに、国連世界食糧計画(WFP)は、ミャンマーで極度の食料不足に陥る子どもたちが、2月以前の280万人から、今後半年で倍以上の620万人になる可能性があると発表しています。

セーブ・ザ・チルドレンは次の通り訴えます。
「世界が注目するなかミャンマーでは極度の食料不足の危機が起こっています。故郷から避難を余儀なくされた数万人の子どもたちが、森の中で暮らしたり、寺院に避難したりしています。その多くは、モンスーン期の豪雨から身を守るために持っているのはビニールシートだけです。家族はほとんど何も食べずに生活しており、1日1食を6人から7人で分け合っています。子どもたちはすでに極度の空腹の状態にあり、病気にり患したり、栄養不良に陥ったりすることになるでしょう。

避難している家族は、テントや食料、安全な水、保健医療、衛生設備を緊急に必要としています。私たちのチームは、子どもたちやその家族に必要な支援を提供するために、引き続き全力を尽くしますが、命を守るためには、こうした状況に置かれた家族へ支援を届けられるようになることが喫緊に必要です。

暴力が続く限り、より多くの家族が安全を求めて避難せざるを得なくなるでしょう。私たちは、すべての当事者に、子どもたちの権利を守り、危険な目に遭わせないよう要請します。紛争の危険性から子どもたちを守るだけでなく、子どもたちが学校に通えるようにすることや、衝撃的な体験から回復するためのサポートも必要です。ミャンマーの子どもたちは驚くべき強さとレジリエンス(回復力)を見せていますが、このような状況が続くことは子どもたちにとって最良の状態とはいえません。」

セーブ・ザ・チルドレンとパートナー団体は、支援を必要としている家族に食料支援と生活必需品を届けています。また緊急の保健・栄養支援や、子どもたちの復学のための支援、子どもたちの心身の健康を守るための支援を提供しています。 

[i] 206,000 people have been displaced in Myanmar since February 1. 37% of those in need are children, according to the UNHCR.
[ii] UN data as of 13 September


 

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