【パート1】能登半島地震のあと、子どもたちが感じている気持ちや疑問への一問一答

能登半島地震から、間もなく1年を迎えます。
セーブ・ザ・チルドレンは、主に被災地域の子どもたちを対象に2024年7月に「2024年能登半島地震子どもアンケート~震災から半年いま伝えたい子どもたちの声~」を行いました。

アンケートには、子どもたちの地震や復興への思いがたくさん寄せられました。協力してくれた皆さん、ありがとうございました。

2,000
件を超える回答の中には、地震の怖さ・不安な気持ちが書かれているものも多くありました。
災害などの緊急事態に直面すると、不安や恐怖、悲しみを抱くのは自然なことです。でも、その気持ちにどう向き合い、受け止めていけばよいのか、あまり知らない人もいるかもしれません。

そこで、心理の専門家の力を借りて、子どもたちの気持ちや疑問に一問一答の形で答えてみたいと思います。
質問は、アンケートから、複数の子どもたちが書いていた内容の自由記述を選び、組み合わせたりして8つ作成しました。

パート1では、Q1~Q4までの一問一答を紹介します。(パート2はこちら)

能登半島地震で被災した子どもたちをはじめ、さまざまな災害の影響で不安や心配な気持ちになっている子どもたちの役に立てるよう願っています。多くの子どもたちに届くよう、ぜひ周りの方への共有や拡散をお願いします。

協力:(公社)日本公認心理師協会、(一社)日本臨床心理士会

 

 

<回答かいとう>
地震じしんのことは、突然とつぜんの衝撃的しょうげきてきな出来事できごとだったので、自分じぶんで思おもい出だそうとしていなくても突然とつぜん、思おもい出だされてしまうこともあるかもしれませんね。思おもい出だした時とき、どのような気持きもちになるでしょうか。思おもい出だした時ときに、強つよい不安ふあん、緊張きんちょう、怖こわさがありますか。それとも、「今いまは、大丈夫だいじょうぶ」とホッとした気持きもちになるでしょうか。思おもい出だすこと自体じたい(記憶きおく)は、「危険きけん」ではありません。自分じぶんが、「今いま、安全あんぜんな場所ばしょにいること」を実感じっかんしていけることで、出来事できごとに対たいする捉とらえ方かたも書かき換かえ(アップデート)されていきます。それに伴ともなって、少すこしずつ思おもい出だした時ときの不安ふあんや恐怖きょうふが減へっていくでしょう。



<回答(かいとう)>
また地じ震しんが来きたら…その時とき、一人ひとりだったらどうしよう…そんなふうに考かんがえると、不安ふあんで怖こわくて心細こころぼそくなってしまいますよね。その気持きもちを友ともだちに話はなしてみたことはありますか。あなたの気持きもちに共感きょうかんしてくれる人ひとが多おおいことに気きづき、まず心細こころぼそさがやわらぐかもしれません。次つぎに、安心あんしんできるだれかと一緒いっしょに、どうなることが怖こわいのか、それに対たいしてできることは何なにかを考かんがえてみてください。家族かぞくとはぐれてしまう恐怖きょうふであれば、そうなった時ときの連絡れんらく方法ほうほうを前まえもって決きめておくのです。また、深呼吸しんこきゅうや自分じぶんだけのおまじないなど、不安感ふあんかんや恐怖きょうふ心しんをやわらげる方法ほうほうを身みにつけておくことも大切たいせつだと思おもいます。みんなと一緒いっしょに今いまできる準備じゅんびをしておけば、必かならずうまく対処たいしょできるはずです。
 

<回答(かいとう)>
いつも一緒いっしょにいた大切たいせつな友ともだちがそばにいない、そんなさみしさを感かんじているのですね。まちから出でて行いく人ひともいて、まるで置おいて行いかれたような気分きぶんなのでしょうか。もしかしたらそれは、地震じしんの後あとに経験けいけんしたつらい気持きもちを、だれにも分わかってもらえないと感かんじているからなのかもしれません。もし、今いまここにその友ともだちがいたなら、どんなことを伝つたえたいですか。それをこころの中なかで言葉ことばにできそうですか。そして、今いまその言葉ことばを受うけ取とってくれそうな身近みぢかな人ひとはだれですか。全部ぜんぶでなくても、少すこしだけでも分わかってくれる人ひとです。それは、家族かぞくやクラスの友ともだちや先生せんせいかもしれません。そして、はなれてしまった友ともだちも分わかってくれる一人ひとりかもしれません。 



<回答(かいとう)>
被災地ひさいちの多おおくの人ひとが同おなじような気持きもちを感かんじていることと思おもいます。
あなたが言いう通とおり、どんなにニュースなどで被災地ひさいちの様子ようすを見みても、被災地ひさいち以外いがいの人ひとには本当ほんとうの大変たいへんさが伝つたわらないことがあります。それに、時間じかんが経たつにつれ被災地ひさいちのことを考かんがえることが減へってきたりします。それは被災地ひさいちのみんなにとって、とても悲かなしくなることですね。それに対たいして、どうしたらよいか…なかなかよい解決かいけつ策さくを見みつけることはできないかもしれません。ただ、一人ひとりひとりが忘わすれない努力どりょくをすることや、あなたのように、「忘わすれないで」という気持きもちを発信はっしんすることはとても大事だいじなことだと思おもいます。
日本にほんは災害さいがいが多おおい国くにです。みんなが、他人事ひとごとだと思おもわず、考かんがえていけるといいですね。


※Q5~Q8を紹介したパート2はこちら

【参考(大人の方向け)】
セーブ・ザ・チルドレンは、緊急下の子どものこころのケア「子どものための心理的応急処置(子どものためのPFA)」の普及啓発に取り組んでいます。子どものためのPFAは、特別な心理的知識がなくても、災害などの危機的状況で子どものこころに配慮した支援ができるよう、支援者が取るべき行動や姿勢を示したものです。詳しくはこちらのページをご覧ください。https://www.savechildren.or.jp/lp/pfa/



(報告:国内事業部 田代光恵)

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