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スリランカ
(公開日:2012.05.02)

スリランカ北部人道支援(2012.4.27)

 

スリランカ北部は、長年続いたスリランカの内戦中、もっとも長く激しい戦闘が続いた地域です。とくに、セーブ・ザ・チルドレンが支援活動を行っているキリノッチ・ムライティブ県では、家屋や田畑などの生活基盤の破壊が著しく、地域の経済活動にも大きな影響を与えました。


コンクリートの建物の多くは、戦闘時の砲弾や銃撃の跡が残り、半壊または全壊している。

2011年11月ムライティブにて。


とくに、最後まで激しい戦闘が続いたムライティブ県では、帰還が始まったばかりの集落が多く、今後さらに帰還民が増えることが見込まれていました。

長年にわたった紛争により、避難生活を強いられ、その間に財産、生活のための手段を失った避難民は、帰還先でも大きな困難が待ち受けています。

そこで、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(以下SCJ)では、ジャパン・プラットフォームからの支援を受け、キリノッチ・ムライティブ、マナールの3県において、帰還後の生活に大きな困難を抱えている帰還民を対象に、生計支援を実施することで、彼らの現金収入の回復と、子どもたちやその家族の生活の安定を目指しました。また、仮設住居と簡易トイレの支援を行うことにより、子どもたちの住環境を改善し、保護者が生活再建に注力できるよう、環境を整えることを目指しました。

1)生計支援
帰還民は、以前の自分たちの土地・共同体に帰還できるわけではなく、まったく未知の土地を割り当てられます。そこが「じつは薮の中だった」、「人が住んだことのない土地だった」という場合も多く見られます。帰還民は、文字通り「ゼロからの出発」となっており、収入機会が限られ、まともな生活を営むことすら困難な状況でした。
このように、帰還後の生活に大きな困難を抱えている脆弱層を中心とする520世帯を対象に、(1)作物栽培、(2)家禽飼育、(3)家畜飼育、(4)工具配布の4つの生計支援パッケージを実施しました。

配布された種子の栽培。また、種子と同時に水ポンプを配布したことにより、以前は深井戸からバケツで汲んだり、長い距離を歩いて水を汲みに行ったり、他の農家のポンプを借りていたが、ポンプの配布により、そのような手間がかからなくり、住民たちの負担が軽減された。


やぎの配布。畜産局から獣医が同行し、ヤギの健康状態や質を確認。

配布前に予防接種も実施した。


2)仮設住居の提供

内戦により、多くの建物が激しく損傷し、全く原型をとどめない家屋も数多く存在します。帰還した世帯のなかには、主要な働き手を失ったり、怪我や病気のため、収入が全くない世帯も少なくなく、互助組織の援助を受け入れられない社会的弱者も存在します。SCJはこうした世帯200世帯を対象に、仮設住居と簡易トイレを提供しました。



完成した仮設住宅と、住民親子


前期事業(2011年7月1日〜12月31日)は、終了いたしましたが、事業終了後に行ったインタビューで、生計支援を受けた住民は、
「生計支援を受けることで、日用品や子どものための支出の余裕ができた」「財蓄をする余裕ができた」
「農業支援を受けて、生計がとても向上した」
など、回答しています。

また、仮設住宅の支援受けた住民の中には、自ら仮設住居の増築を行って、工夫を凝らすなど、住民自らが、生活改善をしていこう、という努力が見られました。

 

この事業は現在も、対象地域を変えて、引き続き継続中です。

(報告:海外事業部 高橋)



 

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