【教育】
2023.09.13
- 提言・声明
すべての子どもが質の高い教育を受けられるよう、学習環境の改善、教員の能力養成、地域社会の意識向上、就学前教育の普及などの活動を通して支援します。
セーブ・ザ・チルドレンは、学習機会の提供のみならず、学習環境の改善や教員の能力養成などの支援活動を実施しました。 就学前の子どもたちから若年層まで、子どもたちの教育の機会が奪われることがないよう2021年は世界で6,190,654人の子どもたちに支援を届けました。
ビハール州の子どもたちは、地震や洪水などの自然災害の被害を受けやすいことに加え、学校内外での暴力やいじめなどの被害にも晒されています。子どもたちが災害や暴力のリスクから守られ、学びを継続できるよう、学校を拠点とした安心・安全な環境づくりに取り組んでいます。2021年は新型コロナウイルス感染症拡大防止のために休校が続いていましたが、8月に1年半ぶりに学校が再開しました。再開後は、感染症対策に留意しながら、事業対象校30校のうち3校にて、子どもたちとともに学校周辺環境の危険箇所やリスクを特定し、学校災害対応計画を作成しました。
また、子どもたちや教員と話し合いながら、危険やリスクの回避方法、対応方法を記した子ども向けの安全ルールブックを作成しました。 さらに、10校では、学校運営委員会の主導のもと、学校安全委員会を立ち上げました。この事業からの学びや実践がビハール州の対象校以外にも普及することを目指し、行政との連携も進めました。
2021年から2021年3月まで、公立小学校と、特別な支援が必要な子どもの通う生涯学習センターにおいて、教職員の研修や学習環境の整備、啓発活動などを通し、障害や貧困、言語の違いなどにかかわらず、すべての子どもたちが質の高い教育を受けることを目的としたインクルーシブ教育を推進してきました。
2021年3月からはこの取り組みの対象を中学校へと拡大し、特別なニーズのある子どもたちが、中学校入学にあたり学習面でも心理面でも支援を受けられるよう、教職員や保護者に対する研修を実施しました。また、中学校においても子どもの発達を支援するための環境整備を行うとともに、引き続き、地域社会における障害や子どもの権利に関する理解が深まるよう、啓発活動も実施しました。
教育資源が特に不足している幼稚園を中心とした53の教育施設に、絵本8,427冊と知育玩具636点を配布しました。また、絵本や知育玩具の有効活用のために、教職員を対象にしたワークショップを2回開催し、教職員の間で好事例の共有などの機会をつくりました。 その結果、幼稚園から家庭への絵本や知育玩具の貸し出し、教室間での絵本や知育玩具の交換などが教職員の間で行われ、絵本や知育玩具の有効活用につながりました。子どもたちの絵本や知育玩具への興味の向上、語彙の増加や絵本で学んだ価値観を実践する姿などが見られたほか、多くの幼稚園が絵本の貸し出しを始めたことで、家で読み聞かせを行う家庭も増えました。
モンゴルが民主化への道を踏み出してから30年以上が経とうとしていますが、若年層の政治・選挙への参加意識は、年々さまざまな理由から下降傾向にあります。事業では、次世代の政治を担う若者の間で、民主主義的価値観と選挙のプロセスを理解することで、若者の選挙参加を促し、若者が適切な情報に基づき投票行動をとれるよう推進することを目的としています。
また、「青少年の参加を通した民主化」と題した課外授業プログラムの開発を行い、ユース会合の開催などを通して、これまで計2,760人以上の生徒と若者に対し、民主主義と選挙プロセスの理解促進に努めてきました。さらに、中高生で構成される若手有権者クラブに対して、クラブ活動実施のための助成金を授与しました。