トップページ > プレスルーム  > 東日本大震災の教訓を漫画で学ぼう:子どものための防災教育教材「とっさのひとこと」無料ダウンロード開始

(公開日:2014.06.09)
東日本大震災の教訓を漫画で学ぼう:子どものための防災教育教材「とっさのひとこと」無料ダウンロード開始

子ども支援専門の国際組織であるセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンと防災教育・啓発活動を専門とするNPO法人プラス・アーツは、子どものための防災教育教材「とっさのひとこと」を協働で開発しました。

「とっさのひとこと」は、震災を体験した子どもと大人の声をもとにして制作された、東日本大震災の教訓を盛り込んだ漫画で防災について学ぶための教材です。子どもたちがいざという時に主体的に行動できる力を身につけることを目的としています。

ダウンロードはこちら

「とっさのひとこと」は、東日本大震災の被害を受けた岩手県と宮城県で震災を経験した子どもと大人50名へインタビューした結果をもとに作成されました。震災時や避難所生活における教訓を抽出し、漫画というかたちで緊急時の状況を描写しています。3コマ漫画で災害時の状況を再現し、3コマ目の空白の吹き出しに入るセリフを考えることによって、登場人物の置かれている状況や気持ちを理解し、主体的に行動することを学びます。



題材となった状況は、「災害への備え」「地震後、津波が起こったら」「被災生活の工夫」「避難所で心掛けること」「被災生活で大切なこと」という5つのテーマ、計22。「非常持ち出し袋を準備しておく」「海や川から離れる」「身近な物で寒さをしのぐ」など、災害前、災害時、災害後の状況について系統的に学ぶことができます。


本教材は、どなたにもご使用いただけるよう構成を工夫しました。状況の説明、セリフの例、発問例、東日本大震災からの教訓を含む詳しい解説がついています。進行役は、発問例を参考にしつつ、なぜそのセリフを考えたか等と問いかけることによって、子どもたちの非常事態に対する知識を深めたり、意見交換を促進させたりすることができます。

詳細は以下のとおり。

■名称:東日本大震災の教訓を漫画で学ぼう!「とっさのひとこと」地震・津波編
■発行年月日:2014年5月(PDFの無料ダウンロード開始は6月)
■企画・制作:公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン、NPO法人プラス・アーツ
■監修:吉川肇子(慶応義塾大学商学部教授)
■イラスト・デザイン:北谷彩夏
■対象年齢:小学生以上
■入手方法:プラス・アーツのウェブサイトよりダウンロード(無料)URL:http://www.plus-arts.net/tossa/

■ねらい
本教材は、「避難する場所を家族で確認しておく」「率先して逃げる」「水や泥の中での移動」「配給時のトラブル」等の非常事態の事前・最中・事後の状況を描いた漫画を読み、最後のコマの空白のフキダシに入るセリフを考えます。そして、自分だったらどのような気持ちになるか、何と言うかを考えます。本教材のねらいは、上記のようなプロセスを通して緊急時の状況を疑似体験することで、子どもたちが被災者のおかれた状況やその時の気持ちを理解し、いざという時に主体的に行動できる力を身に付けることです。また、東日本大震災の被災地だけではなく、日本中、世界中の子どもたちが、災害が起きたときに自分で考え、行動する力を身に付けることができるよう、国内はもとより世界の防災教育の現場にも本教材を広めていきたいと考えています。

■開発の背景
プラス・アーツとSCJは、2012年6月より、岩手県・宮城県の学童保育施設や児童館で防災研修を行ってきました。子どもたちや指導員を対象に行ったこれらの防災研修では、プラス・アーツが阪神・淡路大震災の経験から得た知見を基に作成した教材を使用していました。そのため、地震への対応を前提とした内容が中心になっていました。しかしながら、東日本大震災を経験した東北の人々は、地震に加え、津波も経験しました。地震や津波の経験を持つ子どもたちから、「長ぐつを、非常用持ち出袋の中に入れて、持ち出す」「避難するときに本を持っていく。避難所で暇なときに読めるし、夜は枕にもなる」などといった様々なアイデアが出てきたのをきっかけに、「東日本大震災の内容を盛り込むことで、被災地外の子どもたちに対して、津波も含めた防災に関する知識を増やせるのではないか」という声があがりました。

プラス・アーツとSCJは、2012年12月から2013年4月まで、東日本大震災の被害を受けた岩手県、宮城県の50名の人々へのヒアリングを開始。学童保育指導員、保育士、幼稚園教諭、小学校教員、行政職員、自治会役員、個人商店のオーナー、会社員、主婦、大学生など、職業も被災した場所もさまざまな人々に話を聞きました。そして、震災時や避難所生活において「苦労したこと」「役に立ったこと」を集め、教訓を抽出し、漫画というかたちで緊急時の状況を再現しました。

■実践例
これまで東北の様々な学童や学校で、「とっさのひとこと」試作版を用いた防災学習実施されました。また、プラス・アーツの防災イベントを通して関西、関東でも同様の学習が行われました。内容に子どもや大人の体験を取り入れただけではなく、子どもたちが実際に使ってみたときの反応、声を取り入れて開発されたという点も、本教材の特徴の一つです。以下、最近の実践例を紹介します。

・2013年10月17日 宮城県東松島市大曲小学校小学6年生向けの防災授業
総合学習の時間を使って、9の防災テーマに分かれて、子どもたちが防災について学びました。そのうちの、「普段の備えについて」取り組む2グループ、計13名の子どもたちが「とっさのひとこと」の試作版を使って備えについて学びました。参加した子どもたちからは、「クイズやゲームを開いたりする事はとてもいいはっそうでした。備えについても知れたので勉強にいかしたいと思います。」「備えのことをよく知ることができた。もっと知りたいと思った。3コママンガにセリフを入れるのがおもしろかった。」「災害で実際に役だった物などがたくさんわかりました!災害のことなどもっともっと興味がわきました。」などの感想が出ました。

・2014年1月16日 宮城県東松島市立矢本第二中学校 パイロット授業
「とっさのひとこと」を用いた防災教育のパイロット授業を実施。1、2年生は「非常持ち出し袋を準備しておく」、3年生は「子どもが安心・安全に過ごせる場所をつくる」というテーマで授業を行いました。授業後のアンケートでは、子どもたちの95%が「ためになった」「非常にためになった」と回答。また、「マンガだから分かりやすい」「震災後に防災グッズの用意をしたけど、もう一度確認しようと思った」などのコメントがありました。

・2014年5月27日 宮城県東松島市教育委員会 防災教育研修会
東松島市教育委員会が開催した防災教育研修会で、SCJが講師を務めました。幼稚園・小中高等学校より約40名の先生方に「とっさのひとこと」などを紹介しました。先生にファシリテーター役、児童・生徒役になっていただき、教材の使い方を説明しました。参加された先生方からは「今後の授業でぜひ使いたい」「『とっさのひとこと』は漫画を使っていて、子どもたちが楽しみながら学べる」などのコメントがありました。


報道関係の皆様におかれましては、この防災教育教材周知にご協力くださいますようお願いいたします。


本件に対する報道関係のお問い合わせ
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン 広報 松永有加
TEL:  03-6859-0011


あなたのご支援が子どもたちの未来を支えます

もっと見る

毎月寄付する

月々1500円から、自分に合った金額で子どもの支援ができます。
定期的に年次報告書や会報誌をお送りしています。

今回寄付する

1回から無理なくご支援いただけます。

PAGE TOP