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ミャンマー
(公開日:2022.01.31)

【ミャンマー】軍事クーデターから1年−暴力の激化により15万人の子どもたちが避難

 
ミャンマー国軍によるクーデターが起こってから1年が経過しますが、子どもたちや人道支援スタッフを含む市民への暴力は拡大し深刻さを増しています。今年に入ってからもカヤー州[i]や同州にある国内避難民キャンプ、サガイン地域[ii][iii][iv]で、軍による爆撃や襲撃のために子どもたちが犠牲になっています。
この1年間で、少なくとも15万人の子どもたちが故郷からの避難を余儀なくされています[v]。

カヤー州の避難民キャンプ

私たちは、こうした事態を受けて、国連安全保障理事会に対し、この危機への対応と子どもたちを暴力や攻撃から守ったり、避難している子どもたちを守るための方策を立てるよう要請します。

国連の
発表によると、軍が政権を掌握してから国内で起こった戦闘により、少なくとも40万5,700人が故郷から避難をし、この人数はわずかひと月の間に27%増加しています。またミャンマー全土で避難を強いられた人たちの37%が子どもたちと考えられており[vi]、多くの避難民の人たちはジャングルの中につくった仮設シェルターで暮らし、極度の食料不足や病気、けがや暴力などのリスクに晒されています。

ここ数ヶ月間で、特にミャンマー南東部に位置するカヤー州で暴力が激化しています。この州では、1月17日の週に、国内避難民キャンプに爆撃があり、
10代の姉妹2人が犠牲になっています。国連の報告では、2021年2月以降、カヤー州に暮らす9万1,400人が自宅から避難していますが、今年初めの現地報道によると、より正確な数値ではさらに多く、カヤー州の総人口30万人の半数以上が避難しているとされています。

避難民キャンプで暮らすタウダーさん

タウダーさん(14歳)はカヤー州の村に暮らしていましたが、現在は国内避難民キャンプで、セーブ・ザ・チルドレンや地元の支援団体からの食料支援のもと避難生活を送っています。タウダーさんは、照り付ける日差しと銃声の中を避難したことを覚えていると話し、次の通り語りました。
「畑でトウモロコシの収穫作業をしているとき、おばが来て武器の大きな音がしているので、避難しなくてはならないと言われました。すぐに避難しなくてはならなかったため、たくさんの所持品をもってこられませんでした。母親は衣類と鍋、食器を準備し、私たちは自宅を出ました。とても不安で、これからの道中で『もし武器で襲われたらどうしよう』と考えていました。いつも兵士を恐れており、避難先のキャンプまで来ないように祈っています。もう二度と重火器の音は聞きたくないです。」

タウダーさんの母親ドー・メリーさん(36歳)は、4人の子どもがいて、常に食べ物と安全について心配していると話します。「もし食べるものがなかったらどうしたらよいのでしょうか。子どもたちが欲しがるお菓子や薬を買うお金がないと、悲しい気持ちになることもあります。」

カヤー州は、子ども4人とセーブ・ザ・チルドレンのスタッフ2人を含む35人の市民が犠牲になった地域でもあります。襲撃に巻き込まれたセーブ・ザ・チルドレンのスタッフは、教育支援に熱心に取り組み、近隣のコミュニティで人道支援を行った後、事務所に戻る途中でした。

クーデターが起こる以前から、ミャンマー全土で37万人の避難民がおり、その中にはラカイン州にある収容所のようなキャンプで暮らす数万人のロヒンギャの子どもたちも含まれています。彼らとバングラデシュに避難した約50万人のロヒンギャの子どもたちやその家族を取り巻く状況は、依然として厳しいままです。ミャンマーで軍がとっている残虐な作戦は、2017年にロヒンギャの人たちに対して行われた凄惨な行為を彷彿とさせます。

セーブ・ザ・チルドレンは次のとおり訴えます。
「紛争の矢面に立たされる子どもたちを目の当たりにしています。この1年間に、ミャンマー全土で15万人の子どもたちが避難生活を送っているという衝撃的な事実があります。15万人の子どもたちは、友だちと離ればなれになり、学校にも通えず、そして自宅からも避難を強いられています。

子どもたちとその家族は、選択の余地もなく避難し、ジャングルや森に身を隠して困難な状況のなかで生活することを強いられています。セーブ・ザ・チルドレンのチームは、できる限りの緊急支援を行っていますが、教育はおろか、食料や安全な水、保健医療へのアクセスはほとんどありません。避難中の子どもたちは、人身取引や虐待、武装集団への勧誘、けがを負ったり死亡したりするなどのリスクに晒されています。先日起こった国内避難民キャンプへの凄惨な攻撃は、ミャンマーの子どもたちが危機の瀬戸際に立たされていることを示しています。

ミャンマー軍とその他のすべての武装勢力は、国際人道法を順守し、子どもたちを守り危険から遠ざけ、人道支援が滞りなく届けられるようにしなければなりません。

国連安全保障理事会の加盟国は、最近行われているような空爆を抑止することに重点を置き、武器禁輸措置を講じる必要があります。また、東南アジア諸国連合(ASEAN)は、2021年4月に合意した「5項目の合意」を見直し行動するための緊急会合を招集し、ミャンマーにおける暴力の即時停止と、ASEAN特使による外交的解決を求める必要があります。こうした措置は、子どもたちやコミュニティ、人道支援関係者を守るために不可欠です。」

セーブ・ザ・チルドレンは1995年からミャンマーで子ども支援活動を行っており、50以上のパートナー団体と900人以上のスタッフを通して、保健医療や食料、教育、子どもたちを暴力から守るための支援(子どもの保護)を提供しています。私たちは、2021年12月24日に起こった襲撃から現在では、支援活動の大部分を再開し、特にこの紛争と危機の中で、最も脆弱な状況に置かれた子どもたちを引き続き支援していきます。

[i] ‘Nowhere is safe’ - two children among six killed as junta bombs camps sheltering civilians in Karenni  | Myanmar NOW (myanmar-now.org)

[ii] The 74 Media on Twitter: "ကသာတွင် စစ်ကောင်စီဗုံးကြဲသဖြင့် ကလေးနှစ်ဦးအပါအဝင် ငါးဦးဒဏ်ရာရ တိုက်ပွဲဖြစ်ပွားနေသည့် စစ်ကိုင်းတိုင်းဒေသကြီး ကသာမြို့နယ် မှတ်တိုင်ကျေးရွာကို ယနေ့မွန်းလွှဲ ၂ နာရီခွဲခန့်က စစ်ကောင်စီတပ်တိုက်လေယာဉ်နှစ်စီးဖြင့် ဗုံးကြဲတိုက်ခိုက်ခဲ့ကြောင်း သိရသည်။ https://t.co/i1aCFCLRyE https://t.co/IaPW2QXjhc" / Twitter

[iii] Boy shot dead during junta raid on Mingin Township village | Myanmar NOW (myanmar-now.org)

[iv] Robert Minn Khant on Twitter: "#WarCrimesOfJunta 🚨 January 18, 2022 4 youths have been shot dead/several houses burn down and 10 abducted in Lezin village, Monywa Township, Sagaing Division- Local report Check village google earth location and full report by @Khithitofficial https://t.co/kece4Fi8yD https://t.co/53K1GOCEwX" / Twitter

[v] Estimation based on OCHA data from December 2021: MYANMAR 2022 HUMANITARIAN NEEDS OVERVIEW (reliefweb.int); page 17. This shows that of those displaced across Myanmar at the time of publication, 37% were children. We are applying this percentage to the latest UNHCR data showing that 405,700 people have been displaced as a result of armed conflict and unrest since 1 February 2021: 37% of 405,700 is 150,000. Given UNICEF data from October putting the percentage of total displaced children at 43%, we are confident that our calculations are not overestimates.

[vi] Estimation based on OCHA data from December 2021: MYANMAR 2022 HUMANITARIAN NEEDS OVERVIEW (reliefweb.int); page 17. This shows that of those displaced across Myanmar at the time of publication, 37% were children. We are applying this percentage to the latest UNHCR data showing that 405,700 people have been displaced as a result of armed conflict and unrest since 1 February 2021: 37% of 405,700 is 150,000. Given UNICEF data from October putting the percentage of total displaced children at 43%, we are confident that our calculations are not overestimates.










 

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