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緊急支援
(公開日:2025.12.05)

【アジア豪雨】アジアで洪水発生:孤立した家族への緊急物資輸送が急務、一部地域ではカヌーで支援を届ける動きも

 
ジャカルタ/コロンボ、2025年12月4日 — インドネシアでは壊滅的な洪水と土砂崩れに見舞われ、いくつかの村が孤立する中、緊急対応チームが食料や必需品を被災した家族に届けるため奔走しています。一方、スリランカでは、セーブ・ザ・チルドレンが提供したカヌーが救助活動に使用されています。



セーブ・ザ・チルドレンと現地パートナー団体が洪水被害を受けたスマトラ島にボートで支援物資を運ぶ様子

過去1週間、アジア各地で激しいモンスーンと熱帯低気圧により甚大な被害が発生しています。インドネシアのスマトラ島では700人以上が犠牲になり、564人が依然行方不明となっています。一方、スリランカでは480人が犠牲になり、350人が行方不明です[1]

セーブ・ザ・チルドレンは、スマトラ島のアクセスが極めて困難な地域(ランカット県、アチェ・タミアン県、中央タパヌリ県、南部など)に緊急チームを派遣しました。被災地では家屋が倒壊し、道路は冠水、電力や通信も遮断され、地域が孤立状態にあります。

セーブ・ザ・チルドレン・インドネシアの人道支援ディレクター、ファドリ・ウスマンは次のように述べています。
「子どもたちは家や持ち物など、すべてを失い、学校にも通えなくなっています。ストレスを抱えている子どももいます。また、家族と共に過密な避難所で生活している子どももおり、心理的な影響や虐待・搾取など、子どもの保護に関する懸念が再び高まっています。
さらに、支援チームがまだ到達できていない地域についてもとても懸念しています。これらは非常に遠隔地で、平時でもアクセスが困難な村々です。」

セーブ・ザ・チルドレンと協力する現地パートナー団体、ヤヤサン・グタニョエ(Yayasan Geutanyoe)のアル・ファディル氏は、停電、家屋の倒壊、道路沿いに散乱する車両、そしてインターネットの不通など、状況は2004年のアチェの津波を彷彿とさせると述べています。

これまでに、セーブ・ザ・チルドレンは仮設住居資材や食料を含む支援キット1,000セットを被災世帯に配布し、子どもたちの回復を支援するための子どもにやさしい空間「こどもひろば」の設置や医療支援の準備をしています。

スリランカでは、政府とセーブ・ザ・チルドレンを含む人道支援機関の合同アセスメントによると、約36万人の0〜14歳の子どもが、サイクロン・ディトワの影響で洪水や土砂崩れのリスクが高い地域に暮らしています
[2]

しかし、一部の地域では、セーブ・ザ・チルドレンから避難訓練やカヌーを含む装備の支援を受けていたことで、災害への迅速な対応が可能となっています。

プシュパさん*(44歳)は、コロンボ郊外の自宅で水が腰まで達した際、夫と2人の10代の子どもとともに避難しました。
その後、プシュパさんの家は完全に水没しました。現在、プシュパさん一家は約400人と共に学校で生活しており、各教室には約15世帯が入り、コンクリートの床に敷いたマットの上で寝ています。

プシュパさんは、セーブ・ザ・チルドレンとパートナー団体サルボダヤが進める取り組み『地域防災委員会』のメンバーです。 この取り組みでは、洪水の危険性が高い地域で必要な装備の提供や啓発活動を実施し、災害時に迅速な対応ができるよう支援してきたため、プシュパさんの村では犠牲者を出さずに済みました。事前に備えていたガスボンベや、コミュニティ全体に食事を提供できる大型の調理器具などの資材も活用されました。

プシュパさんはこう話します。
「皆が何をすべきか、役割と責任を理解していました。午前3時、私たちは事前に決めていた連絡方法を使って村の全員に学校と寺院へ避難するよう伝えました。これらは災害計画の中で、安全な場所として特定していた場所です。命を守ることができたのは、その計画のおかげです。

私は娘をとても誇りに思いました。避難訓練のおかげで、娘は何をすべきか分かっていて、水位が上がるのを避けるために物を高い場所に置き、荷物をまとめていました。風が強くなってきたので『早く家を出よう』と私たちに言い、近所の人にも『行きましょう、避難しなきゃ』と声をかけていました。

別の地域では、セーブ・ザ・チルドレンが以前提供したカヌーが、道路が冠水して孤立した人々の救助や支援物資の輸送に使われました。村の防災委員会は、災害対応に必要なものをあらかじめ把握していました。」

セーブ・ザ・チルドレン・スリランカのカントリー・ディレクター、ジュリアン・チェラッパは次のように述べています。
「地域に、災害発生時に対応するための道具を備え、知識を行き渡らせることは、命を守ることにつながります。外部からの支援を待つ必要がなく、遅れもありません。人々が自分たちで助け合えるのです。

この地域主導型のモデルは、命を守るだけでなく、気候危機によって極端な気象現象が増えているスリランカの地域で、子どもや家族のレジリエンスを高めています。今回、地域が迅速に対応できたことは、気候変動への適応や災害リスク軽減が単なる概念ではないことを示しています。」

アジアは世界で最も気候・気象災害のリスクが高い地域であり、地球平均よりも速いペースで温暖化が進んでいます。その結果、洪水や嵐、より深刻な熱波による死傷者や経済損失が増加しています
[3]

セーブ・ザ・チルドレンは、政府、支援者、そして国際社会に対し、現在および将来の世代が気候危機に対応できるよう、資金拠出の拡大を呼びかけています。
スリランカでは、セーブ・ザ・チルドレンは1974年からスリランカで活動しており、国内全域で人道支援と開発ニーズの両方に貢献してきました。今回の災害では、パートナー団体を通じて、サイクロン・ディトワへの地域主導型の対応を実施しています。

また、セーブ・ザ・チルドレンは1976年からインドネシアで活動しており、38州のうち20州で、人道支援や教育、保健・栄養、子どもの保護、貧困に関連するプログラムを展開しています。

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