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モザンビーク
(公開日:2019.04.19)

モザンビーク サイクロン緊急支援−サイクロン「イダイ」発生から1ヶ月が経過し、長期支援のニーズ増加

 
サイクロン「イダイ」がモザンビークとその周辺国に甚大な被害を及ぼしてから1ヶ月が経過しました。被災した子どもたちの中には、夜尿症や、悪夢を見る、不安を感じるなどの深刻なストレスによる症状が出ている子どもたちがいます。また、被災地では緊急支援や長期的支援のニーズが高まり続けているにも関わらず、国際社会の関心は低くなってきています。


セーブ・ザ・チルドレンは、モザンビーク中部の港湾都市ベイラにある避難所で生活している子どもたちとその家族を対象に、被災前後の状況について話を聞きました。また、子どもたちは、サイクロンに襲われる前と後の自宅の様子を描いてくれ、説明もしてくれました。

話を聞いたすべての家族は、嵐の中で自宅や持ち物を失ったと話しています。また、多くの人が、人々が死傷する様子を目撃したとも話していました。親の中には、被災後に、子どもたちが以前よりもそばから離れなくなったり、あるいは、以前よりも攻撃的になったと話していました。

イネスさん(11歳)は、最大の被害を受けたブジに住んでおり、父親は、自宅が倒壊するときに背中と首を強く打ちました。そして、イネスさんが救助ボードで避難するとき、父親ときょうだい2人と離ればなれになり、それ以降、家族に会っていません。イネスさんが描いた絵には、倒木に囲まれ、死亡した人や溺れた人たちが描かれていました。


イネスさんが描いた絵

「互いの手を握っていなければ落ちてしまっていたでしょう。私は、水の中に落ちそうになりましたが、おばが私をつかみ、私はおばのハンドバッグをつかみました。近所の人の家に着いたとたんに倒れてしまいました。それから私は『助けて!助けて!助けて!助けて!』と言いました」

ファイサルさん(10歳)は、サイクロンが来る前の自宅を、色とりどりに、温かい雰囲気で描きました。しかし、サイクロンが襲ってきたときの様子として描いた絵は無色で、トタンで首が切断された人が描かれていました。


ファイサルさんが描いた絵

ベリーニャさん(6歳)の母親レジーナさん(29歳)は、子どもの様子について次の通り話します。「子どもたちは変わりました。怒り出したり、どうやって元に戻るのか質問し続けてきます。子どもたちにとっては、紛争が起こったかのようです。ベリーニャは、被災してからより頻繁におねしょをするようになりました」


サイクロン「イダイ」は、3月14日に港湾都市ベイラに上陸し、住居や学校、倉庫を破壊したり、農作物に被害を及ぼしました。被災した子どもたちは100万人近くにのぼり、その多くは、現在、安全な水が手に入りにくく、また、衛生設備が十分に整っていないテントや学校、避難所で避難生活を送っています。

セーブ・ザ・チルドレンの精神保健・心理社会的支援の専門家マリア・ワエードは、次の通り訴えます。
「私たちは、サイクロンで被災した子どもたちの長期にわたるウェルビーイングへの影響を深刻に懸念しています。大切な人や見慣れたもの・場所を一瞬で失うという経験は、本来子どもたちが体験すべきでないような、とても恐ろしいものです。そして、そうした経験は、洪水の水が引いた後も長期にわたって子どもたちに影響を及ぼします。

多くの子どもたちは、親やきょうだいが洪水で流されたり、自宅が倒壊する様子を目にしたと話していました。ある少女は、最後に母親を見たのは、母親がその少女を安全な場所に避難させようと屋根の上に押し上げたようとしていた姿だったといいます。母親の方は屋根の上にのぼることができなかったそうです。ここでは、こうした話は珍しくなく、いろいろな人が似たような経験をしています。

私たちが聞いた子どもたちや家族の話から、自宅や建物、生活の再建以外にも、子どもたちとその家族が必要であれば必ず精神保健・心理社会的支援が受けられるようにすることも必要だということが分かります」

セーブ・ザ・チルドレンは、モザンビークで30年以上にわたり子ども支援活動を行ってきました。現在は、シェルターや食料、保健医療サービスの提供などの緊急支援のほかに、これまでの知見を活かし、子どもの保護や精神保健・心理社会的支援の提供もしています。さらに、子どもにとって安心・安全な空間「こどもひろば」をベイラの各地に開設し、今後も新たに50ヶ所の開設を進めています。「こどもひろば」は、中断していた学習を再開する助けとなります。また、移動式の保健医療クリニックの活動も行い、市内から遠く離れ支援を届けることが難しい地域に暮らす子どもたちにも支援を届けています。


「こどもひろば」で活動するスタッフは専門の研修を受けており、子どもたちが示すさまざまな症状や兆候に対して適切に対応できるようにしています。また、セーブ・ザ・チルドレンは、親や養育者に対して、ストレスに苦しむ子どもたちに適切に対応できるように支援もしています。

緊急支援チームのリーダー、マシェル・ポウは、次のように話します。
「サイクロンが直撃した地域に暮らす子どもたちの生活は一変しました。世界中の人たちが、こうした状況にある子どもたちを忘れることなく支援することが必要です。食料支援、学校や家屋の再建といった緊急の支援を必要としている一方で、被災の経験から回復するために長期にわたる支援も必要としています。今回のサイクロンのような大規模な災害では、国際社会は目をそらすことなく支援を継続することが求められています」

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