ベトナム(公開日:2025.05.09)
【ベトナム】気候変動に強いコミュニティづくりに向けたカーボンクレジット事業化調査の開始
「気候変動に強い沿岸コミュニティづくりに向けた啓発・調査・カーボンクレジット認証事業」開始を受け、2025年3月12日にベトナム南部のカマウ省で、事業開始に向けたワークショップを開催しました。この事業はカマウ省の友好協会連盟と協力して実施します。事業ではカマウ省ナムカン県タムザン、タムザンドン、ラムハイの各コミューンの沿岸地域コミュニティでカーボンクレジット創出に向けた持続的なエビ養殖やマングローブ林の再生などに関する評価を行います。また、専門家や地域住民との協議、事業化評価報告・国際的カーボン基準に準拠したプロジェクト設計の策定が予定されています。
カマウ友好協会連盟のグエン・ドン・コイ会長は、ワークショップで次のように述べました。
「この調査事業は、2050年までにネットゼロを達成するためのベトナムの政策やメカニズムに沿い、また、信頼性が高く説得力のある科学的情報を提供します。さらに重要なのは、マングローブ林の減少と生態系への影響のリスクを軽減し、森林面積を拡大することで、沿岸地域コミュニティのニーズを満たしつつ、温室効果ガスの排出削減と気候変動の影響の緩和に貢献します。同時に、このプロジェクトは地域住民の収入増加と生活改善の機会を創出するでしょう。」
カマウ省におけるカーボンクレジットの創出は、生態系の保護だけでなく、子どもを含む沿岸地域コミュニティの持続可能な開発を支援する重要な一歩となることが期待されます。本事業は現地メディアでも複数紹介され、広く注目されています(※)。
(海外事業部 ベトナム駐在員 梛野耕介)
※現地掲載メディア一覧
CaMau launches green carbon credit project - Tuoi Tre Online
Launchingthe Green Carbon Credit Assessment Project in Ca Mau | SAIGON LIBERATIONNEWSPAPER