トップページ > スタッフブログ > ウガンダ > 【ウガンダ防災事業】地域のインフラ整備と作物を育てる技術の習得で生活が向上したカバロディ村の一家

ウガンダ
(公開日:2019.06.21)

【ウガンダ防災事業】地域のインフラ整備と作物を育てる技術の習得で生活が向上したカバロディ村の一家

 

バナナ農園で働くロイさん

私たちの活動地に住むロイさん(53歳)は、洪水がいかに危険であるか家族の身に起こった水の事故からよく知っています。数年前、ロイさんのお父さんは、大雨が降った後に、家の近くにある川を渡っていて増水した川で溺れそうになりました。その川には、橋が架かっていませんでしたが、家に帰るためには川を渡らなければなりませんでした。また、ロイさんの子どものロイズさんも、同じ川で溺れそうになりました。しかし、この時、ロイズさんは、村の人によって助けられました。


ロイさんと家族

ロイさんが暮らすウガンダ西部カセセ県カルサンダラ準郡にあるカバロディ村は、ムブク川の沿岸に位置し、洪水が起こると村全体が冠水しやすい地域にあります。この地域は、雨季における多量の降雨により洪水が発生しやすく、また乾季には干ばつの被害が発生しやすい場所です。さらに異常気象が頻繁に発生し、地域の基幹産業の農業は深刻な影響を受けています。

セーブ・ザ・チルドレンは、防災事業の一環で、現地の行政機関やコミュニティーと協力して、新しい橋をムブク川に建設しました。橋が完成してからは、川が増水した際も子どもを含む現地の住民が安全に川を渡れるようになりました。


建設中の新しい橋(右)と木造の古い橋(左)

防災事業では、橋の建設だけでなく、継続して食料を確保するための農業支援も行っています。ロイさんは、土地を持っていましたが、干ばつや多量の降雨が発生する厳しい気候の中、どのように農業を行えば良いか分かりませんでした。ロイさんと夫のビクターさんは、まき集めを行い、近隣の村で食料と交換したり、穴掘りなどの日雇い労働を行って食料を得ていました。

ロイさんは、「私たち家族は土地を持っているにも関わらず、まきを集め、頭の上にのせて3キロ以上も歩き、食料のバナナと交換しに行ったことがあります。しかし、今では、自分の土地で食べ物を作り、他の人に売ったりすることもできるようになりました」と、話します。

ロイさんは2016年に、セーブ・ザ・チルドレンによる栽培、作物の水管理、洪水対策に関する研修を受けました。ロイさんは、「研修が私たち家族にとって、食料を得るためにとても役立つことを夫に話しました。夫は、まき集めなどの労働をやめて2人で農業に専念することに賛成しました。私たちは、今では30本のバナナの木を育てています。研修では、枯れたバナナの葉や成長し過ぎた根を除去することを学び、研修で学んだことを実践しました」と、話します。

ロイさんとビクターさんは新たな農園を始めるために、新しいバナナの植え方、良いバナナの株の選び方、正しい肥料のあげ方などの技術を学びました。家族は、家畜を持っていなかったため、肥料用に、近所から牛の糞をもらいました。

研修受講前は、バナナに肥料を与える量が少なすぎて、バナナの株がうまく育ちませんでした。しかし、セーブ・ザ・チルドレンが教えてくれた栽培方法を実践すると、バナナの株が生い茂るようになりました。ロイさんは、「研修から1年後、私たちはバナナの収穫を始めることができるようになりました」と、言いました。

セーブ・ザ・チルドレンは、ロイさん家族や他の農家に合計100株の新しいバナナの株を提供し、農家のバナナの栽培地域拡大に貢献しました。ロイさんとビクターさんの場合、農地を1ヘクタール広げ、肥料を与えるための牛を飼うことが出来るようになりました。

新しい橋の建設は、水の事故から多くの住民を守るだけでなく、農家の人々が市場で作物を販売するための必要な道も確保しました。「バナナを載せる車が毎週、橋を渡って来られるようになりました」と、ロイさんは言いました。
ロイさんとビクターさんの努力の結果、子どもの一人は大学に通えることができ、別の子どもは中学校に通えるようになりました。過去に増水した川から助け出された娘のロイズさんは、今では十分な量の食事をとれるようになったと言います。家族は毎週お金を節約し、来年には新しい家を建てる予定です。

事業では、研修を受けた農家が、研修を受けていない他の農家へ学んだ知識を伝えることも実施しています。ロイさんは、現在、10以上の農家にバナナの栽培方法を教えています。
「以前は、食料を得るために、まきを集め長い距離を歩いたり、近所の穴掘りなどの労働をしていましたが、今ではバナナを育てることで食べ物を得ることができ、とても幸せです。たとえ私と夫がいなくなっても、子どもたちは、食べ物に困ることはないでしょう」と、ロイさんは言います。

本事業は、皆さまからのご寄付、外務省の日本NGO連携無資金協力の助成、および有限会社三平商会のご支援を受けて実施しています。

(海外事業部 ウガンダ事業担当:梛野)

 

あなたのご支援が子どもたちの未来を支えます

もっと見る

月々1500円から、自分に合った金額で子どもの支援ができます。
定期的に年次報告書や会報誌をお送りしています。

1回から無理なくご支援いただけます。

PAGE TOP