ベトナム(公開日:2025.12.12)
連続した台風被害と記録的豪雨
──2025年秋、ベトナムで起きていること
ベトナムの北部から南中部地域は、2025年8月25日から11月中旬までの約2ヶ月半に7つの強い台風(カジキ、ノンファ、ラガサ、ブアロイ、マットゥモ、フェンシェン、カルマエギ)に見舞われ、多くの地域で大雨と洪水が発生しました。
ベトナムは毎年のように台風シーズンを迎えますが、今年の被害は歴史的といっても過言ではありません。
■ 台風フェンシェン:24時間雨量の世界記録に迫る未曾有の豪雨
10月23日に上陸した台風フェンシェンは、上陸時の勢力こそ極端に強くなかったものの、北からの冷気とぶつかったことで猛烈な豪雨を引き起こしました。24時間雨量は 1,740mmを記録し、世界記録の1,825mmに迫り、ベトナム観測史上、最も多い雨量となりました。この豪雨は10月22日から始まり、河川は歴史的な氾濫となりました。
11月4日時点での被害状況の概要として、ベトナム中部で犠牲者47人、行方不明者8人、負傷者130人、12万8千戸以上の住宅が被害(うち4万4,000戸が11月4日時点でも浸水)農地約5,000haが浸水、家畜22,000頭以上が失われ、多くの学校が休校し、数万人の子どもが学習できない状態になりました。現地政府は救助、避難支援、食料・飲料水の供給を続け、地元の支援団体も続々と支援に動きました。
■追い打ちをかけた台風カルマエギ:わずか2週間後に再び強い台風が上陸
フェンシェンの被害がまだ収まらない11月6日、台風カルマエギが中部に上陸。
最大瞬間風速レベル16の強風が、クアンガイ省、ザライ省、ダクラク省を中心に広範囲を直撃しました。翌朝にはラオスへ抜けたものの、広域で豪雨が続き、被害はさらに拡大しました。11月9日時点で犠牲者6人、負傷者26人、6万5千戸以上の住宅に被害を与え、約32万5千人(うち子ども約9万7千人)が生活に深刻な影響を受けました。ダクラク省では 学校42校が損壊、医療施設も被害を受けました。
今回の災害の特徴は、巨大な豪雨災害の直後に、再び強い台風が同じ地域を襲ったという点です。台風フェンシェンで弱ったインフラや住宅に、台風カルマエギが追い打ちをかけた形となり、多くの家庭が二重三重の被害に直面しています。現地では、浸水の長期化、道路や橋が寸断、電力復旧の遅れ、学校・医療サービスの停止など、被災後の生活再建が大きな課題になっています。ユニセフの報告によると、学校の閉鎖などにより約300万人の子どもたちが教育の機会を失っています。
現地政府などによる救援活動は続いていますが、被害規模があまりに大きく、食料、飲料水、住宅の再建支援、教育の再開支援など、多方面からのサポートが求められています。
本事業は、個人・法人の多くの皆さまからのご寄付により実施されています。
【海外の子どもの今を支える緊急募金】
人道危機や災害の影響を受け、危機的な状況にある子どもたちのための活動を支えてください。
https://x.gd/jaYfi
海外事業部 ベトナム駐在員




