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〜相馬ワラガイランニングクラブへのユニフォーム支援〜(2013.4.30)

日本/東日本大震災/コミュニティ・イニシアチブ
(公開日:2013.04.30)

マラソン大会優勝「超、超、超、超、超嬉しい!」
〜相馬ワラガイランニングクラブへのユニフォーム支援〜(2013.4.30)

 

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(以下、SCJ)は、ソニー株式会社と協働で、東日本大震災の被災地の子どもたちの支援のために設立したRESTART JAPANファンドの活動の一環として、次世代を担う子どもたちの夢やチャレンジをサポートする“夢実現プロジェクト”を展開しています。
支援先の一つである相馬ワラガイランニングクラブは、支援を新しいユニフォームの購入に活用し、4月21日、福島県本宮市で開催された「第7回もとみやロードレース大会」に出場しました。大会当日は大雪に見舞われましたが、寒さに負けることなく小学生10名、中学生3名合計13名が各レースを走り抜きました。


大雪に負けずに走る相馬ワラガイの選手(右から3人目)


吹雪の中、ゴールを目指します。

そのうちの一人、林田さん(小6)は2Kmの距離に挑戦。お父さんの影響で2歳から走りはじめ、相馬ワラガイランニングクラブには小学4年生の時に入団しました。週4回の練習では毎回12Kmのランニングをこなす林田さんですが、今大会の目標について、「優勝することです」と語った後、少し緊張した様子で試合会場に向かいました。そして、多くの参加選手が雪に足を取られる中、林田さんは見事優勝。


メダルとともに林田さん

「超、超、超、超、超嬉しい!」と興奮気味に語る林田さんは、とても誇らしげに首にかかった金メダルを見せてくれました。将来の夢はマラソン選手で、目標は同じ福島県出身の佐藤敦之選手です。今後、地元で開催される「相新大会」での優勝を宣言して会場を後にしていました。

そんな林田さんを隣で温かく見守っていたのは荒コーチ。荒コーチは普段から陸上競技のスキルと共に、子どもたちに挨拶や礼儀の大切さを教えています。今回、夢実現プロジェクトで新調されたユニフォームやシューズについて、「多くの人たちが応援してくれているんだよ、と子どもたちに話しました。まさか新しいユニフォームがもらえるとは誰も思っていなかったので」と話して下さいました。
相馬ワラガイランニングクラブは、他クラブと比較すると、グラウンドで練習できる機会が少なく、電灯が少ない歩道にランタンを置いて練習するそうです。「こんな練習環境だからこそ、今回、支援で頂いたユニフォームを見て、応援して下さっている方々のためにも絶対に負けられないと思った。今回、私たちのクラブから優勝者が出て、本当に誇りに思う」と笑顔で語って下さいました。


「子どもたちが最後まで力を出し切れるように工夫をしながら練習しています」
と荒コーチ。


大雪の中で3Kmを走りぬいた久田さん(中1)は小学3年生から同クラブに入団。当時、同じくクラブの一員だった久田さんのお姉さんが大会新記録を樹立し、久田さんはお姉さんの記録を塗り替えたいと練習に励んでいました。
しかし、しばらくして震災が起こり、避難していた久田さんは約半年間、クラブの練習に参加できませんでした。久田さんのお母さんは避難していた当時の様子について、「もう走れないのかな、と思うと親としても気持ちが沈む時があった。お姉ちゃんの記録を塗り替えるんだって頑張っていましたしね。」と話して下さいました。
避難先から相馬市に戻ってから練習を再開した久田さんですが、練習しても大会もなく、何を目標に走ればいいのかわからなくなってしまいました。そんな矢先、今回の支援で新しいユニフォームが配られることに。久田さんは自宅の鏡前でユニフォームを着用しながら、何度も嬉しそうにお母さんに「似合うでしょ?」と聞いたそうです。


「今日は目標とする先輩の胸を借りる気持ちで走りたい」と久田さん。

お母さんも「娘が頑張って走る姿を再び見ることができて、本当に嬉しい」と話して下さり、今回の大会を親子二人三脚で迎えた様子が伺えました。
子どもたちがマラソンを通じて笑顔になれるよう、そして将来の夢を描けるよう、セーブ・ザ・チルドレンは引き続き子どもたちがスポーツや文化活動に積極的に参加する企画を支援していきます。



(報告:広報 北村)


 

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