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日本/東日本大震災/子どもの保護
(公開日:2014.12.18)

石巻市で学童保育指導員を対象とした虐待防止研修を実施しました!(2014.12.18)

 

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(SCJ)では、放課後児童クラブ(通称:学童)の指導員が、日々の保育に役立つ知識や技術を高めるべく2011年より、あそびの種類や幅を広げる研修、発達に特性のある子どもの保育、子どもたちと楽しみながら学べる防災教材を用いた防災研修様々なサポートを行っています。


今回は厚生労働省が11月に行っている子ども虐待防止推進月間に合わせて11月12日に石巻市内の学童指導員、84名に対して虐待防止研修を実施しました。(宮城県石巻市は行政が運営母体 として学童保育を行っています。)【※1参照】


本研修では、このたび完成したこども支援者への手引き「子どものすこやかな育ちのために〜気になる親子を見かけた支援者のあなたへ〜」 【※2参照】も配布しました。この冊子は、昨年から本年にかけてSCJが実施した調査「東日本大震災からの学び〜災害後の子どもの育つ環境の変化と支援体制への影響に関する調査報告書」において‘判断に迷う事例の相談を促す効果的な啓発’が提言されました。このため、SCJはこの提言に基づき、日々、親子に寄り添う子ども支援者を通じた早期の段階での相談の啓発を推進すべく、子ども支援者対象の手引きを作成しました。

本冊子では、「子どものちょっとした変化にも気づきを」、「気になる親の背景にあるものは」として気になる親子の傾向や特徴を挙げ、気になる時でも迷う時は市町村や児童相談所に相談することを促しています。また、支援者に対する支援の必要性についても調査より見えてきた課題であることから、同冊子では支援者自身がサポートを受けることを促すページも設けました。


冊子のダウンロードはこちら。


※本冊子はウォーター・ドラゴン・ファンデーションの支援により作成されました。


【研修概要】
◆子ども虐待への理解と対応
 
虐待を受けていると思われる子どもの特徴・発見のポイント、虐待を受けていると思われる子どもを見つけた時の相談先や対応の仕方を中心にお話しいただきました。「発見のポイントは不自然さ」というメッセージや虐待をしてしまう保護者の背景にあるものが具体例で示されるなど説明も具体的でわかりやすく、また保護者が専門機関に相談して支援を受けることの重要性や、学童指導員自身が保護者に接する時のポイントなどもあり、毎日の保育に活かせる内容となっていました。


講師:山崎剛 氏(みやぎ心のケアセンター 副所長)


◆石巻市における子ども虐待の現状について
 
石巻市における子ども虐待の状況、虐待防止の対策及び実際の対応について、虐待防止センターからケーススタディも交えてお話しいただきました。


講師:石巻市福祉部 虐待防止センター橋本泰仁氏



<参加した指導員の声>(アンケート記述より抜粋)
・子どもだけではなく、母親に対する支援も必要。保護者の支援が子どもの虐待防止にもなることを知れた。
・核家族も増え保育にいっぱい、いっぱいになっている保護者を少しでも支えたいと思い、良い勉強になりました。
・改めて子どもの虐待について知ることが出来てよかったです。今後、子どものたちの様子など見ていきたいと思います。
・虐待について知っていても対応は難しいと思っていましたが、相談の仕方を理解でき、子ども達への目配りが深まると思いました。


学童指導員は、仕事を持つ保護者から子どもたちを預かり、「放課後の安心・安全な子どもの居場所」として保育を通して、家族を支えています。
SCJでは今後も、学童指導員が日々の保育に活かすことができるような、実践的な研修に対する支援に取り組んでいきます。


(報告:仙台事務所 飯部)


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【※1】  石巻市は一部、学童保育の業務を民間団体にも委託しています。

【※2】 2013年に実施した「東日本大震災からの学び:災害後の子どもの育つ環境の変化と支援体制への影響による調査」に基づき、これからの子ども虐待の早期予防に効果的な啓発を目指して作成されました。












 

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