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日本/東日本大震災/教育
(公開日:2013.11.11)

いよいよ高校生たちが企画した商品を販売!〜相馬農業高校で販売実習を実施〜(2013.11.1)

 

みなさんは、農業高校の生徒が普段どういうことを学んでいるか知っていますか?
野菜や植物、家畜などの育て方を学んでいるというイメージが大きいのではないでしょうか。実は、多くの農業高校では、生産そのもの以外にも生産物を使用した食品の製造、製造した食品の市場流通などについても学んでいます。

そして、農業高校の中には、生徒たちが手掛けた生産物や加工品を定期的に販売する機会を設けている学校もたくさんあります。福島県立相馬農業高校にも「相農ショップ」という名前で、そのような販売機会が設けられています。相農ショップは毎年5月から12月まで月に一回(8月を除く)学校の敷地内で開催されていて、一般の方や高校の教員・生徒向けに、相馬農業高校で採れた新鮮な野菜や、それらを使用した加工品などが販売されています。安くておいしいものを買うことができるので、地元の方々も毎回楽しみにしている催しです。


自分たちの作った新商品を掲げて、販売のやる気満々の生徒たち。

10月24日、今年5回目の「相農ショップ」が開催されました。ショップ運営を担当したのは、食品科学科食品流通コースの生徒たち11名です。以前からこのブログでもお伝えしている「南相馬市相馬農業高校での経営・マーケティング授業」の中で、食品流通コースの生徒たちは“相農ショップで売れる商品”を考えてきました。企画開発・事業計画・テスト生産など様々な行程を経て、今回の相農ショップでは待ちに待った自慢の新商品の販売をしました!


(左)生地にニンジンをたくさん練りこんだ「キャロットクッキー」
(真ん中)生地やあんにかぼちゃをふんだんに使った「パンプキン蒸しパン」
(右)名前にも工夫が!旬の栗とずんだが入った「手づクリずんだパン」

販売前、生徒たちは新商品が売れるかどうかとても心配していましたが、開店2時間前から集まり始めたお客さんたちに積極的に声をかけて試食品を配り、一生懸命自分たちの商品をアピールしていました。お客さんたちは「うまい!」とか「懐かしい味だね」など感想を口々にしながら、新商品に興味を持ってくれている様子でした。


(左)かわいいポップも高校生たちの手作りです。
(右)商品の陳列も販売の大事な要素!真剣に並べます。


集まってきたお客さんに試食を勧める生徒たち。堂々と商品の説明をしていました。

午後2時、いよいよ相農ショップ開店です!整理番号順に一気にお客さんがお店の中になだれ込みます。新商品はというと、、、お客さんは見たことのない商品に戸惑っていらっしゃるのか、思ったより売れ行きが伸びません。これは大変だ!と、生徒たちは盛んにお客さんに大きな声でアピールし、一つでも多く買ってもらえるように努力していました。


「新商品、とてもおいしいですよ!いかがですか?」という生徒の猛アピールを受け、商品を何個もかごに入れてくれるお客さんもいました。

生徒たちの一生懸命な売込み努力の甲斐あって、販売開始から一時間程度で、計約140セット用意した新商品は完売しました。



無事に自分たちの商品が完売してほっとした生徒たちは、
「自分たちで考えた商品がお客さんに受け入れてもらえて本当にうれしい」
「買ってもらったお客さんに、味もネーミングも一緒に楽しんでもらいたい」

と、自分たちの考えた商品でお客さんによろこんでもらえたことに感動し、おいしい食品を作る喜びやお客さんに販売する喜びを感じている様子でした。

食品流通コースの生徒達は、これまで経営・マーケティング授業で学んできたことの集大成として、11月にこの相農ショップでの新商品販売について決算の授業を行います。生徒達が、企画開発・事業計画・販売を通して何を学び、自分たちの学校生活や将来に対してどのような気づきを得たのか、このブログで引き続きご紹介していきたいと思います。

(報告:会津若松事務所 望月)


 

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