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ネパール
(公開日:2026.09.01)

【ネパール土石流】「中にいるのは無理。息苦しすぎる」― 過密状態の避難所が子どもたちの健康と安全を脅かす

 
ネパール・ヌワコット、8月30日 ― ネパールの土石流により避難を余儀なくされた家族のための避難所が過密状態となっており、子どもたちの健康と安全が脅かされています。救援活動が5日目に入る中、ある避難所では、子どもの数がわずか半日で2倍に増加したと、現地のセーブ・ザ・チルドレンは伝えています。

8月26日に発生した氷河の崩落により、岩石、氷、泥、がれきが激しい奔流となってヒマラヤ山脈の河川流域を襲い、これまでに700人以上が犠牲になり、2,400人以上が行方不明のままです[1]。

ラスワ、ヌワコット、ダディンの各郡では、多くの被災者が、道路や橋の損壊により、避難場所、安全な飲料水、食料、医療支援、子どもの安心・安全を守る活動など命と生活を支える基本的なサービスへのアクセスが断たれている状況です。



セーブ・ザ・チルドレンから支援キットを受け取った子ども

多くの子どもたちとその家族は、一時避難所に身を寄せています。これらの避難所は、政府または地方自治体によって学校やスポーツ施設などに設置されていることが多く、そこで登録、状況やニーズの確認が行われた後、医療施設、支援物資配布拠点、洪水被災地域周辺の高台にある避難所へ案内されています。また、利用可能な避難所の数が限られているため、一部の家族は支援物資配布拠点の床で寝泊まりしています。

セーブ・ザ・チルドレンは、土石流による被害を受けたネパール中部の主要な地域の一つであるヌワコットの避難所を訪れました。この地域は首都カトマンズから約37マイル(59km)の場所にあります。この避難所では、さらに多くの家族や子どもたちがトラックで運ばれてきたことにより、子どもの人数が半日の間に30人から60人へと倍増しました。

限られた避難所に到着する子どもと家族の数が急速に増加していることで、すでに逼迫している施設への負担がさらに大きくなっており、子どもたちの健康や安全、そして必要不可欠なサービスへのアクセスについて懸念が高まっています。

イシャーンさん(9歳)*は、祖父母とそのほか4人の家族とともに、ある避難所から別の避難所へ移されました。彼は、水や泥、がれきが襲ってきたときに着ていた泥だらけで汚れた服を、今も着たままでした。

イシャーンさんは次のように語りました。
「移動すると言われたのでトラックに乗って、これまでいた場所から移動しました。でも着いたこの避難所にはもっとたくさんの人がいて、さらに混み合っています。中にいるのは無理です。息苦しすぎます。遊びたいし、外にいたいです」

地元当局が一刻を争う救助活動を続けるなか、被災した子どもたちは大きな不安を抱えながら先の見えない状況に置かれています。避難先を転々とせざるを得ず、落ち着かない日々を送っているほか、トイレやシャワーなどの衛生設備へのアクセスも限られています。また、多くの子どもたちが過密な避難環境で生活しており、感染症の発生・拡大が懸念されています。

セーブ・ザ・チルドレン・ネパール事務所代表のタラ・チェトリは次のように述べています。「私たちは現在、今回のような大規模な災害を経験した子どもたちのこころの健康を深く懸念しています。とくに、明確な理由や十分な安否確認・家族照会の仕組みがないまま、子どもたちを避難所から避難所へと頻繁に移動させられることは、子どもたちが直面するリスクをさらに大きく高めかねません。

災害後の子どもたちにとって、安定した環境は非常に重要です。子どもたちは友人や家族を失ったことでこころに深い悲しみを抱えているだけでなく、今度はさらに新たな不安に向き合わなければなりません。
私たちは、子どもたちが安全に過ごせる十分な広さを備えた一時避難施設を速やかに整備するとともに、子どもの移動にあたっては、子どもの最善の利益を最優先として考え、十分な計画されと調整のもとで実施するように地元当局に求めています」

セーブ・ザ・チルドレンはヌワコットで活動しており、乳幼児用キットや衛生キットをはじめ、家族向けの毛布、子ども向けの歯ブラシやおもちゃなど、子どもたちと家族が困難な経験から立ち直るために必要な支援物資を配布しています。また、被災した家族に安全な飲料水を提供するとともに、必要に応じて地方当局と連携し、離れ離れになった子どもたちと家族の再会を支援しています。

セーブ・ザ・チルドレンは1976年からネパールで活動しており、子どもの安心・安全のための活動、教育、保健・栄養、緊急支援などの分野で事業を展開している、同国最大規模の子ども支援団体です。

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https://x.gd/D1cHY

*プライバシー保護のため名前は変更されています

【脚注など】 
[1] National Disaster Risk Reduction and Managerment Authority  
https://ndrrma.gov.np/en/rasuwa

 

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