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アフガニスタン
(公開日:2025.09.16)

【アフガニスタン大地震】約1,200人の子どもが命を落とす―子どもが全犠牲者数の半数以上に

 
カブール 2025年9月11日 ―アフガニスタン東部で発生した大地震により、これまでに約1,200人の子どもたちが命を落としました。数千人が家を失い、緊急支援を必要としています。

国連の最新の報告によると、これまでに確認された犠牲者約2,100人のうち、半数以上が子どもたちです。地震によって命を落とした子どもは、女子が500人以上、男子が650人以上にのぼります。最初の地震は8月31日の夜間に発生し、家々は一瞬で瓦礫と化しました[1]。

被害の全容はいまだ明らかになっておらず、クナール州の山岳地帯では、落石などにより調査が困難な地域が多く残されています。調査チームがより奥地に到達するにつれ、犠牲者数はさらに増える可能性があります。


シェルター(仮設住居)を見つめるセーブ・ザ・チルドレンのスタッフ


国際移住機関(IOM)の調査によると、約3万8,000人が家を失い、その半数が子どもたちです[2]。
家屋の倒壊により、被災者の多くは屋外での生活を余儀なくされており、シェルター(仮設住居)などで寒さや不安と闘っています。食料や毛布、衣類など、生活に必要なものすべてが瓦礫の下に埋もれています。

クナール州に暮らすサムスールさん*は、1歳の子どもがいますが、地震ですべてを失いました。
「子どもたちには着るものがありません。今着ている服も、他の地域に住む友人がくれたものです。私たちには何もありません。冬が近づく中、子どもたちが安心して過ごせる住まいが必要です。コートや靴、暖かい衣類が必要です。家を建てる余裕もなく、寒さの中で避難生活を続けるのはとても厳しいです。」

農業や牧畜に生活の基盤を置いていた農村地域では、今回の大地震によって多くの人たちが収入源を失い、地域全体が支援に頼らざるを得ない状況に陥っています。少なくとも2,600世帯、約1万3,000人の子どもたちが、壊滅した村々を後にして、簡易的な避難所での生活を余儀なくされています[1]。

セーブ・ザ・チルドレンは、犠牲者の多くが出たクナール州でいち早く支援活動を開始し、医療保健、子ども向けの精神保健・心理社会的支援、水・衛生サービス、生活用品や衛生キット、現金支援を提供しています。これまでに約1万6,000人、うち約1万人の子どもたちを支援しました。

アフガニスタンのセーブ・ザ・チルドレンのプログラム・アドボカシー・ディレクター、サミラ・サイード・ラーマンは次のように述べています:
「地震は、家だけでなく、子どもたちの未来をも奪いました。親は子どもを、子どもはきょうだいを失いました。生き残った人たちは、深い悲しみとともに、すべてを失った現実に直面しています。

今、被災地の子どもたちに必要なのは、食料、住まい、清潔な水です。しかし、時間の経過とともに、家や生計、地域社会を失った家族たちが生活を立て直すためには復旧・復興のための長期的な支援が不可欠となります。これから直面する課題は非常に大きなものです。
現在20万人以上の子どもたちが、緊急支援を必要としています。今後数週間を生き延びるためだけでなく、この先も子どもたちが尊厳をもって未来に希望を抱き生きていけるよう、国際社会の継続的な支援が強く求められています。」

セーブ・ザ・チルドレンは、紛争や自然災害発生時を含め、1976年からアフガニスタンで活動しています。私たちは10の州でプログラムを実施しており、さらに11の州でパートナーと協力しています。提供するサービスは、保健・栄養、教育、子どもの保護、シェルター(仮設住居)、水・衛生・衛生管理、生計支援など多岐にわたります。

ーーー
【ご支援のお願い】
私たちのアフガニスタン大地震緊急子ども支援活動に、ご寄付をお願いします。https://x.gd/dVDJ2

【脚注など】
*プライバシー保護のため名前は変更されています

[1] https://www.unocha.org/publications/report/afghanistan/afghanistan-flash-update-5-earthquake-nangarhar-province-10-september-2025

[2]https://reliefweb.int/report/afghanistan/iom-afghanistan-flash-update-8-earthquake-eastern-afghanistan-kunar-nangarhar-laghman-10-september-2025






 

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