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日本/地域NPO支援
(公開日:2025.09.12)

【報告】安心・安全のための準備を尽くし、居心地の良い場づくりを−NPO向け助成プログラム「まなび・体験ファンド」第3回(2025年実施)

 
セーブ・ザ・チルドレンでは2023年より、日本に暮らすさまざまな子どもたちに、まなび・体験の機会を提供しているNPOを対象とした助成プログラム「まなび・体験ファンド」を実施しています。

長期休みのある夏は、子どもの成長にとって欠かせない、多様なまなびや体験を得られる時期です。まなび・体験ファンドでは、経済的困難や、疾病や障害がある、社会的養護下にあるなど、体験の機会を得にくい状況の子どもたちにも機会が保障されるよう、地域のNPOが行う体験事業の実施を支援しています。2025年は6団体の事業を採択しました。

まなび・体験ファンドの概要はこちら

第3回助成対象団体および事業の詳細はこちら


助成先団体の事業には、安心・安全を守るためのルールの周知、スタッフ・ボランティアの確保、熱中症や天候急変時の対応策など、さまざまな準備や工夫が見られます。子どもにとって安心・安全な体験機会を作るためのヒントが詰まった、2団体の事業例を紹介します。


■たかつき保養キャンプ・プロジェクト「第10回たかつき保養キャンプ」(事業実施地:大阪府高槻市)
たかつき保養キャンプ・プロジェクトは、福島第一原発事故の影響を受けた子どもと保護者の心身の健康を守り、不安に寄り添うことを目的に、10年以上にわたって保養キャンプを続けている団体です。

今回の事業では、これまでキャンプ参加の機会が得にくかった、ひとり親世帯の子どもと保護者にもっと参加してもらおうと考えました。ひとり親支援を行う他の団体の協力を得て、周知先を広げるなど案内に力をいれたそうです。
子どもの住む地域からキャンプ地までの送迎も行い、忙しい保護者の負担を減らすことにより、参加のハードルを下げることにも努めました。
今回は7月25日から29日に高槻市内の施設でキャンプを実施し、初参加者を含む小学生13人、保護者3人を受け入れました。

まなび・体験ファンドでは、助成先団体の事業開始前に子どものセーフガーディング研修を行っています。たかつき保養キャンプ・プロジェクトのスタッフはこの研修で学んだことを活かし、団体のボランティア研修に子どものセーフガーディングの内容を追加しました。
スタッフ・ボランティアが参加者へ約束するルールは、子どもたちや保護者の目につきやすい場所に掲示されていました。


写真撮影は特定のスタッフのみが行うルールとしていました。


猛暑の中で全員の健康を守るため、スケジュールも工夫していました。例えば、外遊びの後は昼食で水分と栄養を取り、午後は室内遊びで涼しく過ごします。
さらに、室内では子どもたち自身が好きな遊び方を選べるよう、読書コーナー、おもちゃ作りのテーブル、広々とした畳の場所など、幅広い選択肢も用意されていました。


本、おもちゃ、お絵かき道具など、子どもたちが自由に選べます。



スタッフと一緒におもちゃ作りを楽しむコーナーも。


■特定非営利活動法人くすの木自然館「『誰もが諦めない海』を一緒に!重富ユニバーサルビーチプロジェクト」(事業実施地:鹿児島県姶良市、薩摩川内市)
くすの木自然館は、鹿児島県で自然体験や環境教育を行っている団体です。
今回の助成事業では、7月から8月にかけて、障害などのある子どもたちも一緒に海遊びを楽しめる「ユニバーサルビーチ」の活動を行いました。

8月17日には、姶良市の重富海水浴場で、11歳の子どもが保護者と一緒に海水浴を楽しみました。
参加した子どもは重度障害があり、日常的に車いすを使っています。保護者のみで海に連れ出すことは難しいため、海水浴は今回が初めてで、とても楽しみにしていたそうです。

会場では団体が準備した水陸両用車いすを使い、砂浜に敷いたビーチマットを通って、水辺まで安全に移動しました。
海に入ってからは、保護者やスタッフと一緒に身体全体を水に浮かべ、手で水しぶきを何度も上げながら笑顔で楽しんでいました。




水中まで入れる水陸両用車いす



砂浜を車いすで移動するため、水辺までビーチマットを敷いて通路を作ります。



水しぶきを上げて、気持ちよさそう!


団体スタッフは、「120%の準備をいつも心がけています。参加者1組の受け入れに最低7人のスタッフ・ボランティアが必要です」と話していました。その言葉どおり、熱中症対策、災害や天候急変時の対応策、十分なスタッフ・ボランティアの人数確保、子どものセーフガーディングの周知などがもれなく実施されていました。

この夏は津波注意報の発令や大雨に見舞われた日もあり、準備していたにもかかわらず海に入れなかった回もあったそうです。しかし安全を第一に、無理をせず代わりの活動を行うなどで対応したとのことでした。


資料はラミネート加工をして、スタッフ控え場所に設置。
屋外でも見やすくする工夫です。



猛暑の中の野外活動、熱中症対策も入念に。


今回の2例のように、活動内容や対象者に合わせた細やかな準備をすることにより、さまざまな子どもたちにまなび・体験の機会を提供することができます。
セーブ・ザ・チルドレンは、日本各地で子どもを取り残さない活動を続けるNPOを、今後もサポートしていきます。


(国内事業部 門川・瀬角)

 

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