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アドボカシー
(公開日:2021.06.18)

世界難民の日によせて―「失われた時代」をこれ以上生み出さないために

 
6月20日は国連が定めた「世界難民の日」です。


コックスバザールの難民キャンプで少女向けの学習センターで勉強するロヒンギャ難民の子どもたち

現在、世界で紛争や迫害により国外に逃れている難民の人数は約2,630万人[1]。その半数近くである約1,260万人が子どもと推定され[2]、子どもたちは紛争の長期化などにより発育期を不安定な状態で過ごしていますが、新型コロナウイルス感染症の世界的流行は、こうした状況にさらなる追い討ちをかけました 。パンデミック以前から難民の子どもたちの半数近くが学校に通えていないなか、2020年以降各国で学校が閉鎖され、さらに多くの子どもたちが教育を受ける機会を奪われています。また、家庭にいる時間が長くなったことで、子どもたちは家計を支えるために児童労働を強いられたり、虐待に遭うリスクも高まっているなど、事態は深刻です。

国際社会は、2018年12月に国連総会で「難民に関するグローバル・コンパクト」を採択し、難民の子どもたちへの教育機会を確保する方策を明記したほか、2019年12月に開催された「グローバル難民フォーラム」では、教育に関するものだけで200以上の誓約に合意していました[3]。しかし、今やパンデミックの影響により世界の状況は大きく変わり、その実施は困難を極めています。当時は、多くの難民受け入れ国が、難民の子どもを自国の教育システムに取り込み、教育の機会を提供することを約束しましたが、新型コロナウイルス感染症の影響で、学校を閉鎖する国も少なくありません。また、オンライン学習を導入しても難民の子どもの多くは参加にあたってさまざまな困難に直面しており、学校が再開しても、一度退学を余儀なくされた子どもたちが復学し、授業についていくためにはさらなる支援が必要とされるなど、新たな課題に直面しています。

子どもたちが質の高い教育を受ける権利を実現し、子どもたちの「失われた時代」をこれ以上生み出さないために、私たちがすべきことは何でしょうか。セーブ・ザ・チルドレンは、世界各地で現地行政やパートナー団体、他NGOなどと協働しながら、教育のみならず子どもを取り巻く環境の改善のため、包括的な支援を行っています。例えば、レバノンでは、教育の機会を失ったり、学習に遅れが生じているシリア難民や地元の子どもたちに対して、学校への編入支援や、補習授業を行っています。 世界中が新型コロナウイルス感染症の影響から回復に取り組むなか、難民を含む脆弱な立場に置かれた子どもたちへの教育を忘れてはいけません。

セーブ・ザ・チルドレンは、「失われた世代」をこれ以上生み出さないために、世界が一丸となって難民のための教育を守ることを呼びかけます。

■Progress Under Threat: Refugee education one year on from the Global Refugee Forum and the Impact of COVID-19(英語)はこちら

[1]2020年半ば時点。UNHCR https://www.unhcr.org/statistics/unhcrstats/5fc504d44/mid-year-trends-2020.html
[2]UNICEFの推定によると、2019年時点での難民の子ども約1,260万人、庇護申請中の子ども約150万人。https://data.unicef.org/topic/child-migration-and-displacement/displacement/
[3]https://globalcompactrefugees.org/article/education-grf-anniversary





 

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