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日本/子どもの貧困問題解決
(公開日:2026.09.11)

【活動報告】高校生の声を国会議員に届けよう!〜お金の不安なくまなぶには?〜 前編

 
セーブ・ザ・チルドレンは、日本の子どもの貧困問題の解決に向けた取り組みの一環として、子どもの「育ち」「まなび*」「意見表明」に焦点を当てた活動を行っています。
2026年4月から、所得制限のない高校の「授業料無償化」がスタートしました。セーブ・ザ・チルドレンはこの制度改正を歓迎しつつ、今後のより良い「まなび」を考えるにあたり、子どもたちの意見がより反映されるべきであると考えています。 
*学習や就学に限らず、課外活動、スポーツ・文化・芸術活動など広くとらえるため、「学び」ではなく「まなび」としています。 


そこで、2026年5月16日〜17日に「高校生の声を国会議員に届けよう!〜お金の不安なくまなぶには?〜」と題したワークショップを開催しました。子どもたちが権利の主体者として自らの意見を表明し、子どもの貧困の解消に向けて政策立案者や社会に声を届けられるようにすることが目的です。ワークショップには、経済的に困難のある世帯で、セーブ・ザ・チルドレンによる給付金事業などの直接支援を利用したことがある東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県、宮城県に在住する高校生と高校卒業生11人が参加しました。



ワークショップは、まず各地から集まった高校生たち全員でのランチタイムからスタート。食べながらの自己紹介や会話を通して、お互いのことを知りながら、緊張をほぐしていきます。
続いて、今回のワークショップのねらいをみんなで確認し、どうしてこのワークショップに参加したいと考えたのか、今までお金のせいで諦めたこと、我慢したこと、国会議員に伝えたいことなどを共有し合います。
高校を受験するときの塾代を用意するのにとても苦労した経験や、高校入学時に授業料以外に多くの費用が必要だったこと、費用がかかることがわかっていたので修学旅行のない高校を選んだ、といったそれぞれの体験談に、みんな真剣に耳を傾けます。




そのあとは、それぞれが国会議員に伝えたいことをグループに分かれて共有し、意見を深めていきました。


グループでの話し合いでは、「そもそもどういう費用が高校に通うのに必要なのか、本当にそのお金は必要なのかを可視化した方がいいよね」「私立高校を併願するときのお金が用意できなくて公立一本で受験したけど、本当はすべり止めを受けたかった」「ベビーシッター減税とか国は進めているけど、本当は親がそんなに働かなくても生活できて、子どもとの時間を十分に取れた方がいいよね」といった意見が出ました。
どのようなサポートがあればよかったか、についても話し合うと、「授業料以外の支援があればよかった」「国や自治体など公的な奨学金があれば」「ハイレベルな無料塾があれば」など、実体験をふまえた意見が次々にあがりました。


2日目は、自分が「国会議員に伝えたいこと」をまとめる時間です。1日目に他の参加者と深めた内容をもとに、もう一度自分の意見を整理していきます。手書き、パソコン、スマートフォンなどそれぞれがやりやすい方法で集中してまとめ、発表用に伝えたいことをスケッチブックに書き出しました。




そして、実際に国会議員に伝えることを想定して、みんなへ発表!
国会議員に扮した参加者に向けて、それぞれが自身の経験をもとに、まなぶ際にお金のことで困ったことや、その解決のために必要だと考える政策について伝えます。

参加した高校生からは、
・高校生等奨学給付金の増額
・通信制高校への支援額の拡大
・公的な給付型奨学金の拡大
・大学入学一時金の減額、廃止
・留学しやすい環境づくり
・公立高校への食堂の設置
・塾代・予備校代の援助
・ハイレベルな無料塾
・支援の地域格差をなくす
・児童扶養手当、医療費補助の大学卒業までの拡充
などの意見が出されました。


(それぞれの参加者がまとめた意見はこちらからご覧ください)


ワークショップの最後には、輪になって参加者同士で感想を共有しました。同世代同士で本音を交えて語り合えたからこそ、それぞれが自分自身や周囲について考えを深め、新たな気づきや学びにつながったようです。



【参加者の感想】
・友達には奨学金をもらっているとか、無料塾に通っているとかいったことなくて、こういうことを一緒に話すことが出来てよかった。
・授業でこんなに生活に密接した話ってなかなかできないのでこういう機会が貴重だなと感じた。自分の言葉で誰かに伝えようとすることが楽しいなって思えた。
・初めて会った子と話しづらい話題だったけど、こんなに楽しくできて、仲良くなれてよかった。
・自分の地域では普通だと思っていたことが他の地域では全然違うことが分かったり、他の人にそのギャップを伝えることが出来たのはよかった。どこの地域でもみんな頑張っているんだなと思えた。
・みんないろいろな背景があるんだって、話を聞いて思ったし、自分の視野も広がった気がする
・こうやって話したことが国会議員さんに伝えてよりよい社会の形に繋がればうれしい


11人の高校生世代が、まなびとお金について自分たちの言葉で深め合った2日間。6月にはこの意見をまとめて、国会議員にも届けました。その様子はこちらの記事からからお読みいただけます。
子どもの権利条約第12条では、子どもに関わるあらゆることについて子どもの意見が聴かれ、大切にされる権利を定めています。セーブ・ザ・チルドレンは、子どもの貧困問題解決に向けて、今回のワークショップのように、子どもたち自身が自分たちに関わることについて声をあげられる機会を今後もつくっていきます。



セーブ・ザ・チルドレンは、こうした子どもによる意見表明活動以外にも、子どもの貧困問題解決に向けさまざまな取り組みを行っています。活動の最新情報は随時こちらのページで更新しています。ご関心がある方はぜひご覧ください。
本事業は、個人・法人の多くの皆さまからのご寄付により実施されています。


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(報告:国内事業部)

 

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