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日本/子どもの貧困問題解決
(公開日:2026.09.16)

「重たいから届けるね」と家庭訪問のきっかけに―「ハロー!ベビーボックス」を活用している自治体職員の声―

 
セーブ・ザ・チルドレンは、2022年より、新生児に必要な育児用品を詰め合わせた「ハロー!ベビーボックス」を、低所得など困難な状況にある妊産婦を対象に年2回提供しています。


「ハロー!ベビーボックス」は、自分で応募することが難しい妊産婦のために、保健師など自治体職による代理応募も取り入れています。2026年春には、自治体を通して合計559箱を提供しました。
今回は、「ハロー!ベビーボックス」を活用している沖縄県のある自治体職員の方にお話を伺いました。


Q.普段どのように妊産婦の方を支えていますか。
私はもともと保育士でしたが、令和6年度(2024年度)から「子どもの貧困対策支援員」として働いています。沖縄県では全国に比べ、若年の妊産婦の方や経済的に困窮している子育て世帯が多く、当自治体では「子どもの貧困対策支援事業」の中で若年妊産婦と小中学校区の担当2名、若者担当の計4名を配置し、対象者をどのようなサポートにつなぐことが適切かを各支援員が関係機関と相談しながら対応しています。
また、当自治体では子ども・若者・若年妊産婦の居場所支援事業を実施しています。かつて小学生の居場所を卒業した子が、今度は若年妊婦として妊産婦の居場所を利用するといったこともあり、切れ目のない支援が実施できるようにしています。子どもの貧困対策支援員は、この居場所支援事業の実施拠点とも連携し、対応にあたっています。


Q.困難な状況にある妊産婦の方を支援する中で、難しさを感じるのはどんな場面ですか。
金銭的な問題を抱えていたり経済的なドメスティック・バイオレンス(DV)を受けていたりする方に「一緒に相談窓口へ行こう」という約束をしても、なかなか実現しないことがあります。窓口へ行ってすぐに解決するものではなく、長く時間がかかるので、妊産婦さん自身が「(問題解決に向けて)ずっと頑張り続けられるか」を考えるとなかなか行動できない部分があるように思います。
一方で、自分だけで頑張ろうとしすぎてしまい、困ったときにヘルプを出せるかが気がかりな妊産婦さんもいらっしゃいます。赤ちゃんとの生活が始まった時に不安を抱え込まないかを心配しています。
また、対象となる妊産婦さんには転居が多い方もいらっしゃいます。特に自治体をまたいでしまうと連絡が取りづらく、支援につなぎきれないことがあります。若年妊娠の方の中には出産が間近になってから受診されるケースもあり、アクションを起こしたいと思っても間に合わないということが何回かありました。


Q.「ハロー!ベビーボックス」をどのように活用していますか。また、どのような効果がありますか。
金銭面の不安を抱えている妊産婦さんが多いので、ベビー用品がボックスいっぱいに入っていることがとても喜ばれています。また、保健師や自治体担当者が妊産婦さんに会いに行くツール・連絡を取る手段にもなっています。妊産婦さんの中には、行政への不信感や警戒心を持っている方がいらっしゃいます。行政や役場から来る手紙の意味が分からず、対応しないままにしてしまっている方もいらっしゃいます。そうした方々と少しずつ信頼関係を築いていくときに、「ハロー!ベビーボックス」を活用しています。例えば「(ボックスが)重たいからおうちまで届けるね」などと、訪問のきっかけにしています。


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子ども・子育て支援法の改正により、2025年4月より「出産・子育て応援交付金事業」が開始されました。妊娠出産に関する公的な支援は充実してきましたが、経済的な困難を抱えるなどより厳しい状況にある妊産婦の方へは、さらに寄り添った手厚い支援が求められます。
今回お話を伺った自治体では、困難な環境にある子ども・若者・妊産婦への支援事業を実施しており、そこでつながった妊産婦との関係づくりの一つとして、「ハロー!ベビーボックス」を活用されていました。
より多くの自治体がこうした取り組みを推進できるよう、セーブ・ザ・チルドレンは、今後も「ハロー!ベビーボックス」の提供と合わせて、現場の声をこども家庭庁や国会議員などに届け、誕生時から「健康に、安心、安全な環境で育つ」という子どもの権利を保障する制度改善や仕組みづくりを後押ししていきます。


セーブ・ザ・チルドレンでは、「ハロー!ベビーボックス」の他にも、子どもの貧困問題解決に向けたさまざまな取り組みを行っています。活動の最新情報は随時、こちらのページでご覧いただけます。


本事業は、個人・法人の多くの皆さまからのご寄付により実施されています。 


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https://x.gd/eslEg 


(報告:国内事業部 「ハロー!ベビーボックス」担当)

 

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